JAmmyWAng

ブラックパンサーのJAmmyWAngのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
4.2
伝統や儀式という踏襲すべきフォーマットを提示しつつ、その中においても過去性を乗り越えて未来を開いていくのだという、ある意味で類型的ですらある真っ当で理想的なイイ話が、ちゃんと真っ当で理想的でイイ話として成立している事にクライマックスで改めて気付いて泣けた。
その最大の要因はヴィランを演じるマイケル・B・ジョーダンにあるんじゃないかと思えていて、何らかの心的な拠り所の欠落が、屈折した行動となって発露する切実な不安定性を、『クリード』同様に彼は見事に演じ切っていると思った。
とりわけ、彼の涙にはこちらの魂を鷲掴みにしてくるピュアネスを感じるのであって、今作の作品的リアリティも説得力も、あの涙によって根幹が支えられているとさえ思えたのである。ライアン・クーグラー&マイケル・B・ジョーダンの真髄を、僕はあの一瞬の演出に見た気がしたのであります。

Last but not least, チャドウィック・ボーズマンもマイケル・B・ジョーダンもイケメンでヤバいけれども、そのイケメンに挟まれる事によって可愛さが倍増するフォレスト・ウィテカーこそが一番ヤバいのではないのかと思った。
JAmmyWAng

JAmmyWAng