てる

探偵物語のてるのレビュー・感想・評価

探偵物語(1983年製作の映画)
3.0
あのドラマの『探偵物語』の劇場版だと勘違いして視聴しました。調べてわかったけど、全然違う作品なのね。
探偵物語なんて題名だけど、主役は大学生の薬師丸ひろ子だった。松田優作のハードボイルド作品を期待していたので、肩透かしを食らってしまった。松田優作が扮する辻川だが、良いとこなしだった。うだつの上がらない探偵で、うだうだやっていたら捕まって、捕まっている間に事件が解決してしまっている。こりゃ一体なんでまたこの題名にしたのかしら。
しかも、トリックがチープすぎる。この世界の警察は一体何をやっているのかしら。女子大生にバレてしまうような安易すぎるトリックをなぜ現場検証で見抜くことが出来ないのかしら。
この作品の見所は、薬師丸ひろ子が可愛いってとこだ。そこだけで、2時間弱の映画を観ていれられる。それほどまでに薬師丸ひろ子が可愛い。
あと、松田優作もカッコいい。全盛期のギラギラした演技ではなく、肩の力が抜けた芝居が、自然ですごくいい。こう観ると松田龍平ってお父さん似なんだなぁって感じる。そっくりだ。声も立ち姿も芝居の感じまで。なんだかそれを感じるだけで、こみ上げてくるものがある。
作品自体はそれほど面白いとは言えないけど、貴重な役者の芝居を観れるという意味では大切な作品だと思う。
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