Rily

ルナシーのRilyのネタバレレビュー・内容・結末

ルナシー(2005年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

シュヴァンクマイエル監督作品は初鑑賞…いや、初挑戦。
独特だな。強烈な個性の塊。生理的に受け付けなかったら5分もしないでNGだな。

まず、実写映画に対して、コマ送りのアニメがだいたい5分ごとに10秒〜20秒ぐらい流れる。これが終わりまで。鑑賞している間、この意味を理解するのに1時間ぐらいかかった…。
普通にTVでドラマ観てても、CMがある。CM明けは違う場面からスタート。これが一般的かなと。
本作では、このCMにあたる部分がコレなのかなと。さらに、このCM部分にも意味があって、いきなり違う場面から始まるのも変だから、“移動シーン”みたいな。それプラス、観たくないシーン(エロ・グロ)を緩和させる役目をしているのかなと。それも、“おちゃらけた音楽”とともに。

そして、このアニメ、“生肉”(スーパーで見かけるような肉の塊)を擬人化して、動くわけだ…。これだけで、ゾッとするけど、慣れてくるんだな…。
肉をミンチにしてたら、心がズタズタな描写…とか、2つの肉が重なりあっていたら、ラブの描写…みたいな…。
とは言え、十分、実写のほうも血は流れないにしても、変態要素ありありだが…。

…ざっくり作品のあらすじは
母が精神病院で亡くなり、自分も精神病院に連れて行かれるという悪夢を見て暴れてしまうメンズ君。そんなメンズ君を見て、そこに居合わせた、“とある男”がメンズ君を自分の城へと招待するのだが……という感じ。

冒頭、監督自ら「これはホラーだ。芸術性を求めないで欲しい」と。
予告編では「哲学的ホラー」という文字。
なので、“真剣 ”に観て、“意味”を理解できる方なら、かなーり深い作品かなと。
私には難解だったなぁ…。
でも、スーパーでトレーに入ってラップに包まれた生肉が脈を打つ描写があったから、ここに意味があるのかなと。

ハマる人はどハマする作品。
Rily

Rily