ハリィしろかわ

ジュリー&ジュリアのハリィしろかわのレビュー・感想・評価

ジュリー&ジュリア(2009年製作の映画)
4.0
【 シネマメモ帖 「ジュリー&ジュリア」(2009年)】

1960年代に出版したフランス料理本で
アメリカの食卓に一大革命を起こした
料理研究家ジュリア・チャイルドと、
2000年代にそのジュリアの全レシピを
1年で再現しブログに載せる
ジュリー・パウエル。

この2人の女性が、
料理を通した自己表現(レシピ本の出版とブログの掲載)を行うことで次第に人生を変えていく様を、
ジュリア時代(大戦後の1940年代~1960年代)とジュリー時代(9.11以降の2000年代)とを
交互に見せながら展開していく、
実話を元にした料理コメディ映画。

「外交官の妻」として何不自由ない生活を送っているジュリア、
作家の夢が破れて、公務員の仕事でストレス過多なジュリー、
いい旦那にも愛されており、幸せなはずなのに、何故か心が満たされない二人。

そんな二人が「料理」という自己表現(アウトプット)を続けることで次第に人生が好転していくストーリーは、作家や人気ブロガーを目指している方、または自分には特別な才能がないと思い込んでいる方に自己表現(アウトプット)することのちょっとした勇気と楽しさを教えてくれます。

また、本作は、2018年のベストセラー本「アウトプット大全」の著者 樺沢紫苑先生のオススメ映画でもあり、まさにアウトプットすることで人生を変えることができる、という本著の主旨にも合致していると実感。

本作は、監督ノーラ・エフロンによる全編爽やか&おしゃれな演出(ジュリアパートのパリ、マルセイユの穏やかさとジュリーパートのニューヨークの躍動感との対比等)が印象的。

また、ジュリア役のメリル・ストリープによる喜怒哀楽を全開に見せる陽気なキャラとジュリー役のエイミー・アダムスによる健気に料理とブログにチャレンジする等身大キャラ、どちらも魅力的で好感が持てました。
(そして、双方ともにやたらと旦那とスキンシップしたがっている)

本作は、あらゆるアウトプット(料理やブログ)にチャレンジしたい方にオススメしたい良作。
観た後で思わず、「ボナペティ」と囁きたくなります。
ハリィしろかわ

ハリィしろかわ