しら

完全なる報復のしらのネタバレレビュー・内容・結末

完全なる報復(2009年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

2021/9/10(金)

話が浅いと思った。

父親(クライド)の執念と頭脳がすごいのに、なぜか詰めが甘く感じた。

10年間で復讐の準備を整え、計画のスタートの切り方も良かったと思う。

しかし緊張感が持てなかった。

クライドの復讐の対象が、個人から団体・世間へと規模がだんだん大きくなっていったからだろうか。

父親の目標がぶれているように感じて、彼の戦略が、どこを目指しているのか疑問に思う。

世間を巻き込むことは無関係の者を攻撃する事となり、彼の信念と矛盾する。


地面に埋めた箱の中に、人質を生かしたまま酸素ボンベと共に入れて、期限をきっちり守ったところは面白かった。

警察側が時間の約束を守らなかったことで、箱の中の人質の命の責任が、クライドと警察に二分されたからだ。

正義の側に立っていたはずの警察を、だらしのない犯罪者に貶めた。

そこがピークだったかな。

クライドの家に踏み込んだ警察を、わざわざ裸で出迎えたクライドが、家から連れ出される時にしっかりジーンズを履かされていて面白かった。


もし復讐をやり遂げたなら、父親がその後どんな風に生きるのか見たかった。
しら

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