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完全なる報復の708のネタバレレビュー・内容・結末

完全なる報復(2009年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

自宅に押し入ってきた暴漢に愛する妻と小さな娘を殺されてしまったクライド。犯人は逮捕されたものの、検事のニックが司法取引をしたために極刑を免れてしまう羽目に。で、10年後、犯人を抹殺。その手際は抜かりなくてかなり用意周到なのですが、実はクライドの正体は殺し屋。そうか、プロだったのか。10年越しの計画と準備の入念さは、素人じゃなかなかできない領域です。

犯人抹殺は序の口で、犯人の極刑に関わった人物を次々と抹殺していく復讐劇。家族を殺されて、その犯人が極刑でなくなったクライドに肩入れをしていましたが、殺し屋であることが判明し、次々と関係者を殺した上で、ニックの片腕であるサラまで殺すという流れによって、いつしかクライドが悪者にされて、ニックが正義みたいになっていました。でも、元々はクライドの家族愛が発端なんですよこれって。クライドは悪くない。クライドをエスカレートさせちゃったニックの対応が悪いんじゃないの?なんでニックが勝ち誇ってドヤってんのよ、みたいな。不条理で理不尽だわぁと。

正義の基準が気づけば歪んでいて、正義ってなんだろうと思えて、ある種の胸糞悪さが込み上げました。

あと、いくらクライドが頭脳明晰で外の世界に協力者がいたとしても、あんなに自由に脱獄できないだろうにと思わずツッコミを入れずにはいられませんでした。
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