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狼たちの午後のせのレビュー・感想・評価

狼たちの午後(1975年製作の映画)
3.6
有名人に好きな映画を聞く【letter boxd】のインタビューでスティーブブシェミ様✨がこの作品をあげていてあらすじ読んだら面白そうだったので鑑賞。
ベンスティラーもあげてました。

(YouTubeでも観れるのでショート動画欄をご覧いただくと素敵な世界が広がってます。)

なるほど、演技をやっている人のチョイスだ、と思う作品でした。

実際に起きた銀行強盗の話で、これでもか!とアルパチーノの演技を堪能できる作品。

当時30代でそこそこの若パチということになりますがこの時点で既にゴットファーザーIIの撮影後で疲れ切っており、この役のオファーを一度断っていたようだ。

頭の中が数々の感情、葛藤・焦り・落胆・怒りなどで滅茶苦茶になっているその表現力が凄まじい。特に最後の騒がしい飛行機エンジン音の中の悔しそうな表情...。

パチは濃い顔のお陰様で演技云々の前に存在感がそもそも強く、彼の演技にも一層の重みを感じられて他の俳優と比べるとかなり見入ってしまう傾向にあります、私。

どこかで主人公の「エンジンを聞いたことはあるが乗れたことはなかった」のようなセリフがあった気がする。
不遇な運命から逃れようと飛行機で何処か遠くに行きたい気持ちがあったんだろうか。そうするとやはり最後の演出、結末、演技には色々考えさせられちゃうね。

公権力への反抗の姿勢や主人公がバイであることから銀行強盗の犯罪者であるにも関わらず彼をヒーローの様に称える一般市民の姿が印象に残りました。

兎に角、終始アルパチーノの演技に感嘆。

ちなみに脇役でランスヘンリクセンが登場しております。エイリアンファンとしては嬉しい。
彼はアルパチーノに銃口を突きつけたことがあったのか!

ランスヘンリクセンといえばやはりジェームズキャメロンですがジェームズキャメロンというとターミネーター。
この作品の冒頭ではアルパチーノが銃を入れた長い大型ギフトボックスを手に銀行へやってくるもんだからターミネーター2の「伏せろ!」シーンのシュワちゃんが頭によぎりました笑(🌹薔薇🌹入ってるやつ!)

ああいう不自然に長い箱が映画で出てきたら100、銃入ってるよね笑!

舞台は銀行と外の通りのみ。
そして人質をとられた状況での警察と銀行泥棒のやりとりだけなので場所の変化はほぼなしの映画となってます。

シンプルなのでその分演技をじっくり楽しめる素敵な作品でした。
話はそんな好きじゃないけどね。

とりあえず、
「ブシェミ、観たよ〜〜〜〜」
って報告したいな!笑
せ