【悩めるヒーロー】
トーマス・ヘイデン・チャーチの演じる怪物サンドマンが悲哀があり大変よろしい。サム・ライミ版元祖お笑いスパイダーマンの最終章は、真面目な青春ストーリー。
ダークサイドに堕ちるピーターの内的葛藤とジェームズ・フランコ演じる嫉妬深い友人の軋轢など青春のモヤモヤ感が濃く反映された作品となっている。最初の一作目と比較して、ドラマがどんどん深淵なモノとなっていく。
あのスパイダーマンがダークサイド(ヴェノム)に引き摺り込まれる姿は、かつての純真な心を持っていた主人公ピーターの屈折した心情が敗北した事を意味していた。非常にドラマチックでエキサイティングなヒーローものとなっており大満足だった作品。
やはりぼくは、サム・ライミの作った人間臭いスパイダーマン三部作が一番好きだ。