けーはち

レジェンド・オブ・ゾロのけーはちのレビュー・感想・評価

レジェンド・オブ・ゾロ(2005年製作の映画)
3.4
怪傑ゾロというスーパーヒーローが家庭を持ってしまったらどうなる?──という話に本作は尽きる。円満な落とし所は「家族でヒーローの責務を分担・共有する」といったところ。すると「スパイキッズ」や「Mr.インクレディブル」辺りのテイストになるのだが、ゾロで家族コメディ方面に振るのもなぁ。前半の夫婦スレ違いドタバタや、バンデラスのみならずゼタ=ジョーンズと子役の活躍、ニトログリセリンを大量生産してアメリカを打倒せんとする秘密結社など、残虐マカロニ味を減じて荒唐無稽娯楽活劇に精一杯振ろうとしているフシはある(悪役の顔面にニトロ💧ポトリ→ドカン🤯とか無惨だけどギャグ寄りだ)。敵の秘密結社貴族や配下の怪人凶器義手男なんかも大仰でバカらしくて007的。1作目のホプキンスが家族を守り切れなかったシーンのセリフをリフレインし、見事に家族を守るばかりでなく、家族と共に戦うシーンなどもあって胸熱だが、結果として散漫かつ遣り切れない所も目立ってしまった1本。