昨日、水戸に戻る前に午前十時の映画祭で「スカーフェイス」を見てきました。
アル・パチーノが、キューバの共産主義体制を嫌い、難民としてアメリカに渡る犯罪者トニーを演じています。
彼は非常に野心が強く、マイアミの麻薬王から殺人を請け負ったのをきっかけに、コカインの取引に自ら深く関わり、命を危険に晒しながらのし上がっていきます。
映画の全編が、殺人、暴力、麻薬にまみれており、残虐描写も多いです。敵対する相手や裏切り者を容赦なく殺害する裏社会の様子が描かれたバイオレンス作品です。
アル・パチーノはどんな役でも演じられるんだな、と思いました。
この映画のアル・パチーノは、無学で育ちの悪いキューバ人であり、暴力的で、何をしでかすか分からないヤバい奴です。内面の荒みが人相にも表れています。
麻薬取引で富と地位を得た後も、敵だけではなく身内に対しても口汚い言葉で激しく罵ります。トニーのキレ散らかした怒鳴り声に神経が掻き乱される思いでした。
「スケアクロウ」の優しい目をした主人公と同じ俳優とは全く思えませんでした・・。名優と呼ばれる人は本当に凄いんですね。
約3時間の映画ですが、緊迫感があり、張り詰めたショッキングな映像に見入り続けました。アル・パチーノが、とことん危険な男を演じた映画という印象です。
バイオレンス映画も様々ですが、この映画はバイオレンス一色の骨太作品ですので、それが好きな人、苦手な人もいると思います。私は後者かも・・。