デヴィッド・リンチ映画の楽しみ方というのがいまだにわからないままではあるんですが、この映画だけは日本公開時直後に京都三条のガラガラの映画館でほぼたった1人で観て以来、数年に一度は繰り返し観ています。理由は明快です。①フランク・ハーバートの原作小説『DUNE』サーガ初期三部作が大好きだから。②リンチ趣味が炸裂したグロテスク極まりない美術に蠱惑的な魅力がある(ヴィルヌーヴ映画の上品かつゴージャスな美術に慣れた人が観たら、あまりの悪趣味さとチープさにガン引きするはず)。③自分が愛してやまない、まだ50代前半の若きパトリック・スチュワートの溌剌とした演技が最高だから。④主人公ポール・アトレイデスの妹、最強の魔女の名前が我が家の猫と同じアリアだから。映画としてはまったくお勧めしませんが、①、②、③に興味がある方なら大満足するはず。
2024年3月2日記