旧日本軍が全面協力した無声映画。蒲田撮影所創設十周年記念特撮映画」。南北戦争を背景としたジェームズ・ボイドの原作『Marching On』(1927年)を小津安二郎監督作品で知られる野田高悟が脚色したとのこと。だからか前半の恋愛があったりしたのは、南北戦争を背景にしたアメリカの原作だったからだと納得しました。後半の戦闘シーンは、後の「ハワイ・マレー沖海戦」での軍の非協力から見ると全面協力だ。戦争の相手国もわからない点が日本映画ポイかもしれない。戦前の戦争映画は、戦意高揚できなくらい反戦ぽい。牛原虚彦監督は、東大出とは知らなかった。「虹男」が最後の作品とは思わなかった。この映画を観ていると前半の田中絹代との抒情的なシーンのほうが牛原作品ぽいのかもしれない。

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〖1930年代映画：サイレント映画：戦争ドラマ：松竹〗
1930年製作で、航空兵を主人公にした戦争ドラマらしい⁉️

2023年1,747本目

• #2023年鑑賞
• #1930年製作
• #戦争ドラマ
• #サイレント映画
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蒲田撮影所創設10周年記念特作映画で、渡米後ハリウッド感覚の青春映画を鈴木傳明とのコンビ作彼シリーズで披露した松竹を代表する牛原虚彦監督による、満州事変の前年にかなり予見性の高い、米国「つばさ」に見劣らないサイレント航空映画の傑作。航空機に被れた水呑百姓倅鈴木が、村の高台に住む令嬢田中絹代との恋に悩みながら、東京の民間航空学校で優秀さを認められ航空兵に召集され戦地へ進軍する。田中の兄で大尉高田稔と複葉機に同乗、敵方とのバトルの末落下、負傷の高田を抱えながら戦場を潜り抜け赤十字病棟に辿り着く。日本は勝利の凱歌、鈴木は田中と再会し汽車で故郷に帰還。戦車を含む機動部隊の突進、特撮を交えた空中戦は、ドキュメンタリーかと錯覚する迫力。また、鈴木の日本人離れの容貌と動き、田中の天性の愛らしさも素晴らしい。