尿道流れ者

ヴァルハラ・ライジングの尿道流れ者のレビュー・感想・評価

ヴァルハラ・ライジング(2009年製作の映画)
2.5
北欧神話を知らない僕には全くわけわかめだった。レフンらしいエグめの暴力と真っ赤に染まるシーンはかっこいい。つまらないと聞いていたけど、章わけもされているせいか意外とテンポが良くて観やすい。ただ、会話も少なく同じようなシーンが続くのでたしかに退屈。
マッツは多分神としての存在なんだろうと思うが、しきりに故郷に帰りたがっていて、お家に帰りたがる神ってなんか良いなと温かい気持ちになる。宗教を信じる者も、神の存在やその意思に疑問を持ち不安になれば、裏切りや殺し、ホモ活動と禁忌を犯す。そんな無様で死ぬ運命にある宗教家の鎮魂のためにマッツは石を積む。そして、最後はインディアン達の犠牲になり、マッツが神の国、故郷に帰ることで、赤色に染まらない世界=暴力の無い世界になった的な解釈で一応観終わったが、北欧神話が分かればもっとちゃんとした答えがみえるんだろう。暴力は神の存在や神の教えに端を発するという宗教批判が今の僕が受け取るメッセージとしては適切だった。