Tallow

ヴァルハラ・ライジングのTallowのレビュー・感想・評価

ヴァルハラ・ライジング(2009年製作の映画)
3.9
緑の中に唐突に現れる赤と青。
レフン監督を遡る過程で出会った作品だったのですんなり入って行けましたが、そうでなかったらあまりにもドラマの主軸が解らずにとても退屈していたかもしれません。
レフン監督は「ネオンデーモン」で心鷲掴みにされたのですが、作品によって、映像、音楽、ストーリーのどれかに一極集中して力の圧のかかっており、そこに心情表現&暴力描写が馴染ませてあり、見終えた後に脳にこびりつく作風が現状の自分の求める「映画」にフィットしていて今後も長い付き合いになりそうです。

今作は北欧神話が土台に無いと説明もほとんど無いので非常に難解なストーリーの様に思います。
ゲームなどでモチーフとしてしばしば使われる北欧神話やギリシア神話は何となくスルーしていたのですが、多神教の物語は実は日本の神道にも通じていて、日本に馴染み易く、映画のモチーフとして非常に扱いやすく、勉強し直してまた観たいなぁと感じました。
と、この感覚を踏まえて、鑑賞後理解に悩んでいるスコセッシ監督の「沈黙」を改めて観たくなりました。
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