しゆあ

エレメント・オブ・クライムのしゆあのレビュー・感想・評価

3.8
タルコフスキーへのオマージュが散らされているほか、探偵SFものというジャンル自体、ゴダール『アルファヴィル』を想起せざるを得ない。ラースの物語はときにままごとと評されるが、この映画もそうだ。褒めたたえられるべき、この美しくてチープなサスペンス。マチズムに満ちた孤独のヒーロー像に、なんら共感も憧れも誰も抱かないだろう。とはいえ、いや、だからこそ、このおもちゃのような、嘘の美しさに惚れ惚れもする、画面に舞う雨粒の輝きに。
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