plus+松竹
1962年、田中絹代監督第6作目にして最後の作品。撮影は宮島義勇。
にんじんくらぶ製作、有馬稲子主演。
千利休(中村雁治郎)の義理の娘・吟(有馬稲子)とキリシタン大名・高山右近(仲代達矢)の愛と信仰に激しく揺れ動く内面を描く。
情熱的な吟、信仰心熱い右近。
秀吉の右腕として立ち回る石田三成(南原宏治)の紹介で好きでもない商人(伊藤久弥)に嫁ぐ吟。
吟の美しさに早速目をつける権力者・秀吉(滝沢修)。
吟の気持ちをあくまで尊重する利休。
右近への愛に殉じる吟を演じる有馬稲子の凛々しい佇まいが美しい。
田中絹代の端正な演出ぶりが出演者の落ち着いた演技を引き出している。
岸恵子が特別出演。