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D-TOXのippoのネタバレレビュー・内容・結末

D-TOX(2002年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

短くまとめると、本筋が始まるまでは面白いけど本筋が駄目だった。ってパターンの映画。

あらすじだけ見るとめちゃくちゃ面白そうな、サスペンス・スリラーなスタローンが見れると思って期待値上げ過ぎちゃった感。映画で期待しすぎるのは駄目だとわかってはいたのだけれども…。

と言っても序盤・中盤とスタローンが収容所に入所し、施設内メンバーの紹介がされるところまでの流れはとても良かったと思う。
ただ施設内で殺人が起きる~という映画で言えば展開が盛り上がり始めるはずの鉄板描写の段階で急速に盛り下がってしまう。
犯人は誰だ?と言いたげな設定(クローズドサークルで施設内人物が10人以上いる)なのに捜査パートがほとんど無く、物凄い勢いで人が死んでいくだけなので途中からスプラッタ映画を見てる感じになる。登場人物もみんな好き勝手移動しまくるので場面転換が多く途中からよくわからなくなってくる。別視点の黒人刑事の場面にちょくちょく飛んでしまうのもその面を濃くしている。
終盤は死んだ死んでないすら明確に描かなくなるので誰が死んだのか誰が生きてるのか判断がつかなくなってしまう。
そんな状態なので犯人が分かるシーンも唐突だし、全然驚かない。「お前が!?」となるのが犯人探しの醍醐味なのに…。
スリラー映画として見たとしても収容所入ってからはテキパキ殺してるだけなので犯人の所業にゾッとする…といった描写も無いので駄目だと思う。
演出やカメラワークも陳腐。音楽も印象に残るものは無い。

個人的にこれは監督の力量がなさすぎたんじゃないかなぁ、と。スタローンの肩を持つわけではないけど…。
説明すべきシーンすらカットしてしまって無理やり上映時間詰め込みましたって感じの映画。

役者陣としてはロバート・パトリックがいたのが個人的サプライズ。コップランドでも共演してましたね。こっちでも結局殺されちゃうけど…。
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