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伝説巨神イデオン 発動篇のgaiahiroのネタバレレビュー・内容・結末

伝説巨神イデオン 発動篇(1982年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

サンライズのYouTubeでお正月に無料公開されていたので10数年ぶりに鑑賞。
前半はTVシリーズの作画が主だが後半の作画は湖川友謙さんの真骨頂とも言える"アオリ"、正面からのリアルで迫力のある画風が全開で40数年前の作品とは思えないクオリティと迫力、存在感を堪能させていただきました。

今回、改めて観るとイデという存在が多くの人の意思の集合体であり、見えない力に翻弄されて滅亡へと向かう地球とバップクランの両陣営の姿は現在の世界の対立、争いの姿と被って見えた。

イデオンが地球の敵となるバップクランに何度叩いても立ち上がり襲いかかる姿やイデの力に魅入られてしまい破滅していく地球と敵側バップクランの姿は非常にオカルトチック。
主人公コスモの次々に降り掛かる仲間の死に哀しむ姿。
ラスボスとなるドバ・アジバの中間管理職の如くバップクラン軍の面子と責を一手に背負う姿、二人の娘のぶつかり合いに悩みながらも温かく見守る父親としての姿。
敵対する二人だけ見ても互いに闘い続ける理由がありつつも既に無益となった闘いを止める術を見失っている。
本音と建前が錯綜する昨今の世界のあらゆる争いで垣間見る指導者の姿と被る。

ロボットアニメながら後半はほとんど人間ドラマ。
ドロドロな人間模様と無駄死にしていく様は好きな人しか観れないかな(笑

時折観るのにはいいね〜
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