このレビューはネタバレを含みます
【That’ll be the day.】
1868年Texas。
南北戦争の元南軍兵Ethanが、Comanchesにさらわれた姪Debbieの行方を追う、5年余りにも及ぶ捜索の物語。
その執念は、家族愛から来るのか、それとも先住民に対する憎悪からなのか。
さらわれた後、先住民の暮らしに溶け込んだ白人は、もはやアメリカ人ではないのか。
長年追い詰めた宿敵Scarが、ようやく倒される所を詳細に描いて欲しかったです。残酷な描写は一切見せずに、暗示するのみでした。
Claytonのお尻の怪我には吹き出しました😆。披露宴後も叩かれていましたね。シリアスかと思いきや、笑いを狙った演出が数多くあり、意外とコメディ寄りでした。
騎馬で疾走するシーンは雄大な景色に映えてとても迫力がありました。
Debbie役を演じた2人は本当の姉妹。
追記: 23/9/25
かつて観たことを忘れて再鑑賞してしまいました
_| ̄|○
原作ではMartinは生粋の白人で、Debbieの選択は異なるとのこと。
弟嫁のMarthaが玄関を開けるオープニング。
助かったDebbieが家に迎え入れられ、去っていくEthanの背後で玄関ドアが閉まるエンディング。
Ethanの帰還と共に悲劇が訪れ、その不在がコミュニティの平穏を保証するかのよう。疫病神か?😅
Ethanは、忌み嫌う先住民と何ら変わらぬ己の残虐性を自覚していて、家に留まる資格はないのだという考察を読みました。
特に面白いと思った別の考察では、Ethanは不在の間先住民の殺戮を行っていたため狙われていて、弟一家が襲撃されたというもの。ただ、Debbieに渡したメダルは、南北戦争後に第二次フランスメキシコ戦争へ参戦していたことを示唆しているよう。メキシコ人に対する垣根は低そうでした。
Martinの母親にはCherokeeの血が流れていた。Scarの瞳は青かった。かつては恋仲だったと見られるEthanとMartha。白人女性が犠牲になるのは勿論、先住民化して混血児が増えるのも許せない。Ethanの激しい差別意識は何が原因なのか。