捜索者の作品情報・感想・評価

「捜索者」に投稿された感想・評価

マヒロ

マヒロの感想・評価

4.0
テキサスの荒野に暮らすある一家が、インディアンの襲撃を受けて妻と旦那とその息子を殺され、娘二人が連れ去られてしまう。襲撃から逃れた軍隊帰りの旦那の兄弟イーサン(ジョン・ウェイン)と一家に世話になっていたインディアンとの混血の青年マーティンは、拐われた二人を救う長い旅に出る…というお話。

ある意味凸凹コンビのロードムービーとも言えるけど、ジョン・ウェイン演じる主人公が強烈な差別主義者で、インディアンの血が8分の1だけ混ざっている相棒の青年に対しても常に邪険な態度をとるなど、凸凹の溝がかなり深い。一度遭遇しようものなら周りのこと御構い無しに撃ちまくり、娘がインディアンの生活に馴染んでいることを知ると即座に「救う」から「殺す」に思考が変わってしまうという筋金入りのインディアン嫌いで、正義のガンマンのイメージが強いジョン・ウェインとは真逆のかなりダーティなキャラクター。マーティンは真っ当に拐われた二人を救おうとする好青年で、恋人との手紙でのコミカルなやり取りが随所にあったりして明るい印象なのに比べると尚更恐ろしく見える。

イーサンのキャラが強烈なので、コメディっぽい描写は緊張感を削いでしまうかなぁという気もしたけど、そんなとんでもない男が最後にはどんな決断を見せるのか?という点でグイグイ引っ張っていってくれるし、荒野でのダイナミックな撃ち合いに何だかんだでキマってるジョン・ウェインの銃さばきとか、映像面・アクション面は文句なしの素晴らしさだった。

(2018.51)
ayaka

ayakaの感想・評価

2.5
📖 ★★☆☆☆
🤣 ★★☆☆☆
😢 ★☆☆☆☆
😱 ☆☆☆☆☆
🤩 ☆☆☆☆☆
💏 ☆☆☆☆☆
俺の名はマーティン・ポーリー、テキサスの荒野の一軒家に暮らすエドワーズ一家の一番上の息子。我が家はアーロン(父)とマーサ(母)、子は男二人、女二人の兄弟・姉妹。俺だけチェロキー族の血が1/8混じっていて両親の実の子ではないのだが、二人は俺を我が子のように育ててくれたし、兄弟姉妹はみんなとても仲が良い。
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前は叔父のイーサンも一緒に暮らしていたが、彼は戦争(南北戦争1861~65)に行ってそれっきり連絡がなく、消息もわからなくなった。イーサンはインディアンを毛嫌いしていて、その血が混じっている俺にも辛く当たった。だから俺もイーサンがあまり好きでなく、いなくなってからは彼のことは忘れていた。だがそのイーサンが、戦争が終わって3年もたってからひょっこり帰ってきた。みんなは喜んだが俺はビミョーな気分だ。
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ある日、ご近所(といっても見えないくらい離れているが)のジョーゼンセン一家の牛がいなくなる事件が起きた。牧師で軍の警備隊長でもあったクレイトンと、ジョーゼンセン一家の男たち、エドワーズ家からはイーサンと俺が参加して牛を探しに遠出することになった。牛は程なく見つかったが、みな殺されていた。おかしなことに食べられた跡がない。これは俺たちをおびき出すための罠だと気がついて、慌てて家に帰ったのだが、俺の家はインディアンに襲われた後で、みな殺しにされており、死体が見つからなかったのは末娘のデビーだけだった。
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俺とイーサン、牧師とジョーゼンセン一家の男たちは復讐するためインディアンを探した。すぐに彼等は見つかったが、多勢に無勢で、むしろ返り討ちされそうになってしまった。それからあとは俺とイーサンの二人だけの復讐の旅になった。もう帰る家はないから、戻るとすれば無事だったジョーゼンセン一家の所しかない。
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この一家には俺と幼なじみの娘ローリーがいる。彼女は俺たちがたまに立ち寄ると、とても歓迎してくれるのだが、男勝りな気の強い所があって特に俺にはイタズラをしてくるから結構参る。どうやら彼女は俺に好意があって一緒になるつもりのようだ、その気持ちは嬉しいのだが、イーサン一人で旅させるわけにはいかないから、今は無理だ。俺は口下手だから彼女にうまく伝えられない・・・
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インディアンは姿を消すのがうまい。犯人の部族はどこへ行ったのか? 北の地方から南のメキシコ国境まで、犯人捜しの旅に出てから5年もたった頃、コマンチ族に白人の娘がいるという噂を聞いた。その白人娘を確かめるために、俺たちはコマンチ族の酋長スカーを探す旅をさらに続け、やっと見つけることができた。白人娘は末娘のデビ―だった。幼かったデビーはナタリーウッドそっくりのとても美しい娘に成長していた。
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コマンチ族退治に、軍の騎兵隊が協力してくれることになった。イーサンは復讐に加えて、インディアンに染まってしまった人間(デビー)も殺すつもりでいる。俺はそれには絶対反対だ、デビーは俺の可愛い妹なのだから。部隊の総攻撃の前に俺はたった一人でコマンチ族のテント部落に忍び込み、デビーを救い出すことにした・・・
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     *** *** ***
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現代人から見れば復讐なんて、その設定だけでアウト。それだけのために何年も放浪するとは、なんと無駄な!とも思える。それにインディアンの描き方。この制作年(1956)の頃は(アメリカは黒人公民権運動の前だし)ネイティブ・アメリカンに対する理解はほとんどなかったので「インディアン=悪者、野蛮人」という白人目線の人種差別意識がはっきり表れた作品となっている。それに二人だけでは彼らにかなわないから、軍の騎兵隊の援助でやっと仇をとるという筋書きもいただけない。卑怯だぞ白人! という気もする。
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そういうマイナスポイントを割り引いても、本作はアクションや映像がとても優れた娯楽作品で、特に背景として使われたモニュメント・バレーの雄大な風景と自然の描写が圧倒的で、それだけで大変引き込まれました。(ただ、モニュメント・バレーはテキサス州ではなくアリゾナ州なんですけどネ)
いやあ〜〜良き映画だった!ローリーがマーティンからの長い手紙を読むシーンとかマーティがイーサンの遺書を読むときの最後の動きとかどことなくバックトゥザフューチャーみを感じた。イーサンはあまりにもクールすぎてトムクルーズのお茶目なイーサンの方が好きだなあとか思ってたけど、ラストシーンの寂しげな後ろ姿を見て腑に落ちた気がする。ローリーの後ろをマーティンを乗せた馬が駆けていくカットとかローリーが壁にもたれかかって外を眺めながら横で男が歌をうたうカットとかンゴオオオってなった。ラストの高速移動撮影は最高すぎた。
ラサ

ラサの感想・評価

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何度も見返すことになるでしょう。ジョンウェインの引き裂かれ感は、映画を観終わってからのほうが身につまされる。愛する人を失ったこと、愛する南部を失ったこと、帰る場所をもたないこと。
劇中の年数経過をすっ飛ばすの、『ゴッドファーザー』かよと思った。(逆)

深く味わいのあるラスト。
上から目線の偉そうなジョン・ウェインは終始偉そうでした。それが良いのですが。コマンチ族を徹底して差別化します。耐えられません。
ubik

ubikの感想・評価

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最高 こころのなかに濁流できる。
みなおした。やっぱりフォードのなかでも特別。フォード作品に優劣はないけど、よくできてる感がわかりやすくある。いつものフォードと少し違うし、ウェインもこんなダークな役ほかにやってない。

マーサ?とウェインの間に過去に愛の関係があったことを暗示するのがうまい。ルーシーの若いカップルを扉の外に見せたあと、同じく扉の外でウェインの服の誇りを払うマーサをみせる。そのあとのショットで牧師が向いてる方向が素晴らしい。
服をめぐる主題。野営の火を消す(インディアン捜索時と、ウェインにきれるとき)
ナイフ


刻印のない金貨とヤンキー金貨のふたつをわたすとこみると、移動コマンチといざこざがあって、ウェインは帰ってきたようにみえる。コマンチはウェイン目当てで家を襲ったってことになる。ビッグショルダーって言われてるし、、でもならなぜコマンチとわからないまま探してたんだ?曖昧にされてるってことかな?
TICTACz

TICTACzの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

自分と兄嫁との間の娘だからか〜

John Wayne渋いな
 正直、全体的な作りを見ると古臭い感じは否めない。いかにも昔の映画にありがちな、馬鹿馬鹿しい場違いな会話。そして室内のシーンでの代わり映えのしないカット。
 だがこの映画が素晴らしいのはそのテーマ性にある。まずジョン・ウェイン演じる主人公イーサンのキャラクター。彼はそれまでの(上から目線とは言え)誰にでも優しいカウボーイ達とは違い、原住民に対する偏見にまみれている。彼らの名前を聞いた途端に目の色が変わり、銃撃の手を絶対に休めない。死体にすら平気で銃弾を撃ち込む、完全なアウトローだ。そんなイーサンをジョン・ウェインは誰にもまねできない迫力で演じきっている。
 イーサンがマーティンと様々な場面で対立する構造も面白い。お互いの信念を守り通すために、とあるシーンで2人が対峙するとき、それはただのプライドのぶつかり合いでは無くなっている。そこには体に刻み込まれた憎悪と復讐心しかない。50年も前にこれほど重厚なテーマを取り扱っていたことを考えると、ジョン・フォードには先見の明があったことになる。
 だが先進的とはいえ、いくつか先住民に対する拭いきれないステレオタイプな描き方が気になる。強いて言うならば、「人種差別に反対する」北部の人間を主人公にしなかったのは懸命だろう。あえて偏見の残る南部の人間を主人公に持ってくることで、根本的に人間の中に根付く差別意識を浮き彫りにすることに成功している。
 当時は見向きされなかったとしても当然だろう。一見すると軽快な昔ながらの西部劇だが、隠れた深淵はテーマは今だからこそ理解されるものだろう。
(13年1月17日 BS 4.5点)
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