捜索者の作品情報・感想・評価

「捜索者」に投稿された感想・評価

pier

pierの感想・評価

4.0
5年越しの復讐劇。
最後は去り行く孤高の男イーサン。
爽快でもあり寂しげでもあるラストが忘れ難い。
「that'll be the day」。家族を殺された者の復讐の執念。馬のシーンは感動的。可哀想なネイティヴインディアン。アメリカ人の原風景。白人のアメリカ人の。開拓者の、殺人鬼の。
lag

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4.4
American spirits. The SEARCHERS. John Wayne. John Ford.

1868 TEXAS. 西部劇。これが真のアメリカ映画。コマンチ族に兄夫婦を殺され、攫われた姪を取り戻す。ちょっぴり混血の青年と共に。

5年越しの復讐劇。揺り椅子のスペイン人。サーをつけるな、名前はイーサン。テクニカルカラーによる美しき荒野と雪原。モニュメントバレー。音楽。くるっと拳銃を回す。ナバホ族協力。迫力の戦闘。帰る場所。馬に乗って颯爽と現れ、背中を向けて去っていく。
シズヲ

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3.8
この映画の秀でている部分は圧倒的に映像そのもので、ロードムービー的な流れの中で描写されるモニュメントバレーの情景がとにかく素晴らしい。奥行きに溢れたカメラワークや遠回しによる雄大な景色には感動させられるし、仄暗い湿地帯や雪原など荒野以外にも印象的な絵面が多くて引き込まれる。そんな映像の中で繰り広げられる乗馬のスタントや銃撃戦といったアクションにもグッと来る。

ジョン・ウェインがヒーローというより復讐者として描かれているのも面白い。同行者の青年からも窘められているように過激な行動や思考が目立ち、コマンチに対する差別性が顕著なのがやはり印象に残る。ある意味ではダークヒーローの系譜かもしれない。デビーのその後を知った時の反応はまさしく彼の凝り固まった独善性を表していて、それだけにウェインが最後に取った行動には彼の魂の救済とも思えるような感慨を抱いた。エンディングの曲でも演出されていたけど、本作は復讐者が自らの憎悪を浄化するまでの旅路とでも言うべき趣を感じる。

作中における時間経過の描写が希薄で解りづらいのは大分気になる。旅の中で相当の年月が費やされているにも関わらず、そこを場面の切り替わりだけでさっと流して唐突に描いているせいで映画への没入感が削がれていた。また折角ウェインがダーティーな人物として強烈に描かれているだけに、フォード監督作品らしいユーモアやロマンスは却って余計に感じた。確かに秀逸な部分は多いけど、最も偉大な西部劇と言われるとちょいと疑問。
香

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集中講義で
イーサン意外と乱暴
インディアンであるコマンチ族誘拐された兄夫婦の娘を探す旅
KSat

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4.3
捜索に出向く一行を映し出したロングショット、何年経ったかという時間の経過が完全に省略された展開、2度繰り返されるベンチの横転、2度姪を抱き上げるジョン・ウェイン、そして、閉ざされる扉。

映画という映画が、そこにはある。
マヒロ

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4.0
テキサスの荒野に暮らすある一家が、インディアンの襲撃を受けて妻と旦那とその息子を殺され、娘二人が連れ去られてしまう。襲撃から逃れた軍隊帰りの旦那の兄弟イーサン(ジョン・ウェイン)と一家に世話になっていたインディアンとの混血の青年マーティンは、拐われた二人を救う長い旅に出る…というお話。

ある意味凸凹コンビのロードムービーとも言えるけど、ジョン・ウェイン演じる主人公が強烈な差別主義者で、インディアンの血が8分の1だけ混ざっている相棒の青年に対しても常に邪険な態度をとるなど、凸凹の溝がかなり深い。一度遭遇しようものなら周りのこと御構い無しに撃ちまくり、娘がインディアンの生活に馴染んでいることを知ると即座に「救う」から「殺す」に思考が変わってしまうという筋金入りのインディアン嫌いで、正義のガンマンのイメージが強いジョン・ウェインとは真逆のかなりダーティなキャラクター。マーティンは真っ当に拐われた二人を救おうとする好青年で、恋人との手紙でのコミカルなやり取りが随所にあったりして明るい印象なのに比べると尚更恐ろしく見える。

イーサンのキャラが強烈なので、コメディっぽい描写は緊張感を削いでしまうかなぁという気もしたけど、そんなとんでもない男が最後にはどんな決断を見せるのか?という点でグイグイ引っ張っていってくれるし、荒野でのダイナミックな撃ち合いに何だかんだでキマってるジョン・ウェインの銃さばきとか、映像面・アクション面は文句なしの素晴らしさだった。

(2018.51)
ayaka

ayakaの感想・評価

2.5
📖 ★★☆☆☆
🤣 ★★☆☆☆
😢 ★☆☆☆☆
😱 ☆☆☆☆☆
🤩 ☆☆☆☆☆
💏 ☆☆☆☆☆
俺の名はマーティン・ポーリー、テキサスの荒野の一軒家に暮らすエドワーズ一家の一番上の息子。我が家はアーロン(父)とマーサ(母)、子は男二人、女二人の兄弟・姉妹。俺だけチェロキー族の血が1/8混じっていて両親の実の子ではないのだが、二人は俺を我が子のように育ててくれたし、兄弟姉妹はみんなとても仲が良い。
          *
前は叔父のイーサンも一緒に暮らしていたが、彼は戦争(南北戦争1861~65)に行ってそれっきり連絡がなく、消息もわからなくなった。イーサンはインディアンを毛嫌いしていて、その血が混じっている俺にも辛く当たった。だから俺もイーサンがあまり好きでなく、いなくなってからは彼のことは忘れていた。だがそのイーサンが、戦争が終わって3年もたってからひょっこり帰ってきた。みんなは喜んだが俺はビミョーな気分だ。
          *
ある日、ご近所(といっても見えないくらい離れているが)のジョーゼンセン一家の牛がいなくなる事件が起きた。牧師で軍の警備隊長でもあったクレイトンと、ジョーゼンセン一家の男たち、エドワーズ家からはイーサンと俺が参加して牛を探しに遠出することになった。牛は程なく見つかったが、みな殺されていた。おかしなことに食べられた跡がない。これは俺たちをおびき出すための罠だと気がついて、慌てて家に帰ったのだが、俺の家はインディアンに襲われた後で、みな殺しにされており、死体が見つからなかったのは末娘のデビーだけだった。
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俺とイーサン、牧師とジョーゼンセン一家の男たちは復讐するためインディアンを探した。すぐに彼等は見つかったが、多勢に無勢で、むしろ返り討ちされそうになってしまった。それからあとは俺とイーサンの二人だけの復讐の旅になった。もう帰る家はないから、戻るとすれば無事だったジョーゼンセン一家の所しかない。
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この一家には俺と幼なじみの娘ローリーがいる。彼女は俺たちがたまに立ち寄ると、とても歓迎してくれるのだが、男勝りな気の強い所があって特に俺にはイタズラをしてくるから結構参る。どうやら彼女は俺に好意があって一緒になるつもりのようだ、その気持ちは嬉しいのだが、イーサン一人で旅させるわけにはいかないから、今は無理だ。俺は口下手だから彼女にうまく伝えられない・・・
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インディアンは姿を消すのがうまい。犯人の部族はどこへ行ったのか? 北の地方から南のメキシコ国境まで、犯人捜しの旅に出てから5年もたった頃、コマンチ族に白人の娘がいるという噂を聞いた。その白人娘を確かめるために、俺たちはコマンチ族の酋長スカーを探す旅をさらに続け、やっと見つけることができた。白人娘は末娘のデビ―だった。幼かったデビーはナタリーウッドそっくりのとても美しい娘に成長していた。
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コマンチ族退治に、軍の騎兵隊が協力してくれることになった。イーサンは復讐に加えて、インディアンに染まってしまった人間(デビー)も殺すつもりでいる。俺はそれには絶対反対だ、デビーは俺の可愛い妹なのだから。部隊の総攻撃の前に俺はたった一人でコマンチ族のテント部落に忍び込み、デビーを救い出すことにした・・・
          *
     *** *** ***
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現代人から見れば復讐なんて、その設定だけでアウト。それだけのために何年も放浪するとは、なんと無駄な!とも思える。それにインディアンの描き方。この制作年(1956)の頃は(アメリカは黒人公民権運動の前だし)ネイティブ・アメリカンに対する理解はほとんどなかったので「インディアン=悪者、野蛮人」という白人目線の人種差別意識がはっきり表れた作品となっている。それに二人だけでは彼らにかなわないから、軍の騎兵隊の援助でやっと仇をとるという筋書きもいただけない。卑怯だぞ白人! という気もする。
          *
そういうマイナスポイントを割り引いても、本作はアクションや映像がとても優れた娯楽作品で、特に背景として使われたモニュメント・バレーの雄大な風景と自然の描写が圧倒的で、それだけで大変引き込まれました。(ただ、モニュメント・バレーはテキサス州ではなくアリゾナ州なんですけどネ)
いやあ〜〜良き映画だった!ローリーがマーティンからの長い手紙を読むシーンとかマーティがイーサンの遺書を読むときの最後の動きとかどことなくバックトゥザフューチャーみを感じた。イーサンはあまりにもクールすぎてトムクルーズのお茶目なイーサンの方が好きだなあとか思ってたけど、ラストシーンの寂しげな後ろ姿を見て腑に落ちた気がする。ローリーの後ろをマーティンを乗せた馬が駆けていくカットとかローリーが壁にもたれかかって外を眺めながら横で男が歌をうたうカットとかンゴオオオってなった。ラストの高速移動撮影は最高すぎた。
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