スピルバーグやルーカス、リドリースコットら数々の巨匠が影響を受けたジョン・フォードの名作は、公開当時より再評価によって、後年になって名作の地位に押し上げられた作品なんだそう。
差別的な描写は時代もあるので一旦棚上げしておくにしても、話がアチコチにとっ散らかったまま終わる印象で、西部劇的なアクションや爽快感もほとんど無い。
その中で際立つのはジョン・ウェイン演じるイーサンの復讐への執念で、涼しい顔をしながら憎悪と復讐が経年劣化することはない。ただ、コマンチ族への憎悪は事件前からあったのにそこが描かれないのであまりの復讐心に少し心配になる。
西部劇らしい画面が美しく、部屋の中から外を撮ることで画面をトリミングしてみせる手法には惚れ惚れする。