ハレルヤ

昼間から呑むのハレルヤのレビュー・感想・評価

昼間から呑む(2009年製作の映画)
3.6
失恋したばかりの主人公ヒョクチン。友達と酒の席で失恋を癒す旅行に行こうと話になるも、皆酔っ払ってた事で来たのはヒョクチンだけ。やむを得なく一人旅をする事になったヒョクチンのトラブルだらけの道中を描いたコメディドラマ。

まず本作の製作費は日本円で約100万円という超低予算。確かに画質はチープだし、特別大きな展開も演出もありません。けどそれなりにしっかりと楽しめた2時間弱。やっぱり映画ってただお金をかければ良いもんじゃないと思わせてくれます。

不運なことに一人で韓国の田舎町を旅する羽目になったヒョクチン。泊まるはずのペンション間違えるわ、知り合ったカップルと意気投合するも飲み明かして目が覚めたら身ぐるみ剥がされて道路に放置されるわ、ヒッチハイクで助けてもらった人はゲイだわで、他にも色々。踏んだり蹴ったり。

なので映像的に面白味は少なくとも、次々と起こるトラブルでしっかりと面白さはキープされています。そして配役も何気に絶妙。真面目そうだけど酒を煽って失敗ばかりの主人公ヒョクチンの俳優さんも役柄にピッタリな方だったし、色々イラッとさせられる中年女性を演じた女優さんも見事なマッチング。

有名なキャストもスタッフもいないけど、キャスティングや素朴ながらも引き付けられる雰囲気作りは流石。劇中でのトラブルも有り得なさそうで実際どこかで本当に起こりそうな出来事ばかりというのもリアルさを感じました。

ラストシーンもニヤリとさせられるもの。最後までしっかり拘って作られているのが分かります。製作費100万円ほどでこのレベルの作品が作れる事に改めて驚きました。
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