ハレルヤ

ファイナル・カウントダウンのハレルヤのレビュー・感想・評価

3.6
1980年。米軍空母ニミッツが演習を行っていたら突然謎の嵐に巻き込まれ、乗員たちは意識を失う。気が付くと空母は時代を超えて1941年にタイムスリップしていた。その時は日本軍による真珠湾攻撃直前のタイミング。乗員たちは奇襲をかけるかどうか葛藤するSF映画。

真珠湾攻撃を題材にした映画といえば「トラ・トラ・トラ!」「パールハーバー」などがありますが、本作の視点はまた異色。空母がタイムスリップに巻き込まれて、飛ばされた先が真珠湾攻撃の直前というもの。

突然意味が分からない事態に陥った乗員たちの困惑が浸透していく様子は面白かった。有り得ないだろ?から徐々に自分たちが今置かれている状況を知っていく過程が巧く描けていたと思います。

そこで乗員たちは真珠湾を攻撃する前に日本軍を叩くかどうかで悩む事に。今と昔では戦力の差は歴然で空母が攻撃すれば真珠湾は救われる。しかし逆にそれは日本に対して先制攻撃を仕掛けた形になる。そして未来が書き換えられてしまい、未来がどんな世界になっているか想像できない状態になってしまう。

でもこのまま黙って見過ごすのか。その葛藤も本作ならではの特徴でしょう。その決断と実行の場面はちょっと反則気味な気はしましたが、「まぁこういう着地点になるよね」と自分を納得させました。笑

その一方で過去と現在を行き来した事でラストでも驚きの事実が分かるのも面白い。このラストは個人的には大好きですね。

実際に空母を使用して撮影された一連の場面は迫力満点。賛否は分かれると思いますが、予想していたよりはなかなか面白い仕上がりだったと思います。
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