Yuki

プレステージのYukiのレビュー・感想・評価

プレステージ(2006年製作の映画)
4.4
脚本が元々小説らしく
ノーラン映画のあの特有の”枠ぶっ飛ばしますみ”たいなイカれた(イカした)アイデアよりかなり落ち着いてて

それでもノーランの白眉は至る所に感じられた🔥✨

ミスリードが意外とミスリードとして捉えられて「どんでん返し!」って感じにはならず、ノーラン作品特有のトリックに振り回されず、そこら辺の清々しさというか解放感は薄くなっちゃったけど

(ノーランの0-1の恐るべき脚本達がぶっ飛んでるだけで)

相変わらず脚本、超丁寧に作り込まれていて感服いたします


「タネを明かしても人は喜ばない。タネを使ってどんなマジックを見せるのか、それが全てなんだ。」

“奇術”の本質的な部分を魅せられて
全くノれる気がしなかったこの映画のテーマである”奇術”にめちゃくちゃのめり込めた👀


2人の激しく続く羨望と恨み
まさしく奇術の情熱の奴隷の姿は
クリスチャンベールの新鮮なやさぐれ感と
ヒュー・ジャックマンの流石の怒りの演技で、めちゃくちゃ惹き込まれた🔥🔥

特にクリスチャンベールの無言の表情や、台詞の掛け合いでの相槌や聞いている表情は素晴らしい……!!

なっかなか2人の周りの犠牲者に感情移入する間も無く
2人共が荒々と進んでいくから
おうおうってなりつつも
男特有の燃えたぎる姿にワクワクしながら
楽しめやした🙆‍♂️

ボーデンの暴走っぷりに引き摺られることなく、少し面白がる余裕さえ見せて
罵り合う奥さんの姿はめちゃくちゃ魅力的だったな

ノーラン作品相変わらずキャラや衣装デザインがスタイリッシュで台詞回しも格好ええですねえ
映画全体を奇術として推し進めたようで
相変わらずそういうところが
お洒落で格好いい

始まりのハトの奇術の回収
最後から最初に回ってくるこの手法、
相変わらず痺れるで

やっぱり脚本に弟が入ってると情感が入ってきてるようでかなり好きというか、

ジョナ+ノーラン脚本作品が大好き
Yuki

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