内臓マン

プレステージの内臓マンのレビュー・感想・評価

プレステージ(2006年製作の映画)
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初心者三百二十二作品目!!!

【概要】
レンタルビデオで視聴。

【感想】
やっぱ初期ノーランは重いなー…。
「若い時は何かに支配される」の総決算だろうなこれは。

きっとノーランは「創作」に頭を支配されていたのだろう。
そしてそれから生まれる犠牲について真剣に悩んでいたように感じられる。
自分がこれから芸術を極めるにあたって、どの道が1番最適解なのか。
本作で全てを整理しようとしたのではないだろうか。

ノーランがよく扱う「SF」、「家族」、「哲学的難解さ」のルーツも少しばかり見受けられた。
作中の主人公像から、彼は自分のイマジネーションを常に進化させていきたい部類の映画監督だと考察できる。
だが彼は自分が道を誤ることを恐れていた。
そこで「SF」は信頼出来る要素として登場する。
科学は人間の創造では揺るがない。
そこはきっと彼の拠り所でもあったのだろう。
「家族」や「哲学的難解さ」は常に考えるべき問題として彼の中に存在する。
「哲学的難解さ」はアイデンティティの問題と言ってもいいかもしれない。

そういった要素がノーランの中で混ざった結果、哲学的内容にちょっと暗い方向(ちょっとというか大分暗い)に寄っちゃったと私は見ている。
にしてもマジックという題材はこういうテーマにピッタリすぎるな…。
題材とテーマどっちが先に決まったんだろう。

ちょうどキャリア的にも「これから」な時にこれ作るって、ホント真面目だなこの人。
ノーランもトム・ヨークにお世話になってたんかな…。

【終わりに】
ノーランの新作楽しみ。

Thom Yorke - Analyse
https://youtu.be/MnMUdko6ljs
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