スポック

新座頭市物語 折れた杖のスポックのレビュー・感想・評価

新座頭市物語 折れた杖(1972年製作の映画)
4.5
座頭市シリーズは全て観た。
どの作品もふんどし一枚の衣装の汚れにすら手を抜くことなく、小道具や大道具やロケ場所まで当時の質感や匂い立つような生活臭にまでこだわり抜いた力作ばかりだった。

この作品は勝新の監督第2作目であり、座頭市としては初監督作品とのことで、とんでもなくオリジナル性のある大ヒット作シリーズの座頭市への長年の熱い想いを勝新自身が細部にわたってこだわったことがよく分かる。
シーンごとの演出やカメラ表現は素晴らしかったが、あまりにも映像美にこだわり過ぎて歪みが出たのかストーリー展開に無理があって残念だった。