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時計じかけのオレンジのmihoのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
4.5
ドラッグのような映画だと感じる。本作を好きになれるとは正直思っていなかった。観る前は怖くて仕方なくて、鑑賞中吐くかもとか思ってたのに観終えた今は興奮で目が冴えてるなんて。訳分かんなかったナッドサット語も今となってはなんとなく意味を覚え始めていて笑える。ナッドサット語のまとめサイトを見ると面白いので是非。

最初は恐怖で指の隙間から観たくらいだけど、中盤に1秒もこの映画を見逃したくないと思う瞬間があって、そこから本作を好きになるまでにそう時間はかからなかった。こんなのもありなのか。いつの間にかキューブリックの世界観の虜になっている。

人気があるのも頷けるような作品だったけれど、自ら人に勧めはしないな。生理的に受け付けられない人も多いと思う。好き嫌いがはっきりと分かれそうな作品。観たければ1人で…間違っても家族と観る映画ではない。そういえばオレンジを観る前に、もう一度くらい「雨に唄えば」を観ておけば良かった。今後あのメロディを聞いて先に思い出すのはきっとアレックス。私は年末にとんでもない怪物と出会ってしまった。
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