しんどう

時計じかけのオレンジのしんどうのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
4.5
冒頭から麻薬やウルトラバイオレンス満載。でも、不思議と嫌悪感や不快感は感じません。全編に渡る奇妙なティーンエイジャー言語、往年のバロックやクラシックにアレンジを加えた巧みに挿入。そのせいか奇妙なおかしさを生み、作品自体がポップな活劇になっています。
社会が進歩しても人間の本能は変わらない。どんなに生活が豊かになっても暴力への憧れは皆誰もが持っている。食欲、性欲と同じように根源的な欲望なんでしょうね。
数々の暴力が暴かれる原因となる「雨に唄えば」、元の暴力青年へ戻るきっかけとなる「ベートーヴェン交響曲第9番」。作曲者もまさかこんな使われ方するとは思わなかっただろうなぁ。改めてキューブリックは天才だと感じます。
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