オオハラメグ

時計じかけのオレンジのオオハラメグのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
4.5
映画というより"映画に近いモダンアート"といった感じ。カメラワークとか特にそう思った。
卒論の影響でポストモダニズムオタクになってしまっている私には最高のセットや衣装だった。 

前半のえげつない感じとか、中盤から後輩にかけての俳優達の顔芸とか、主人公の奇天烈な話し言葉とか、やはりキューブリックは己の才能の独自性をめちゃくちゃ強調してくる。

台詞も衣装もセットも、終始ミスマッチというか、アンバランスな感じが逆に記憶に残ってしまったし、それはもう一貫してエログロナンセンスなので当然大衆的な映画ではないのだけど、それでも長きに渡って名作だと謳われているのは、世界観にある程度の統一性があって、更にプロットも至極寓話的なところに落とし込んでいるからかなと思う。

薄気味悪いし、終わり方もちゃんと落とし所を見出していてそれが尚更に薄気味悪いのだけど、私は逆にそれに愛着が湧いちゃった。"ホラーショー"って言葉、なんか好きだったなー
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