このレビューはネタバレを含みます
ジャン=ピエール・メルヴィル監督の暗黒映画。アラン・ドロン主演の『サムライ』や『仁義』などは昔テレビで観たことがあったけど、これは未見でしたね。
陰影をつけた白黒の映像や、気だるい音楽など、いかにもフィルム・ノワールという雰囲気だったし、ミステリアスなストーリーも興味をそそり、途中までは結構面白く観れていました。
だけど、あまりにもあっさりとしたネタばらしや、取って付けたようなどんでん返しは、少し雰囲気を損ねちゃったかな。脚本にもう一工夫が欲しかったような気がしました。
でも、ジャン=ポール・ベルモンドがシリアスな役をやっている作品というのは、あんまり観たことがなかったけど、意外とかっこ良くてびっくり。思えば、私も10代の頃はこういうフランス映画のかっこ良さに憧れて、トレンチコートなども買ったものでしたね。