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オレゴン大森林/わが緑の大地のsonozyのレビュー・感想・評価

3.5
ポール・ニューマンが監督・主演の、米オレゴン州で伐採業を営む頑固者一家の物語。

副題になっている”Never give an inch”(1インチも譲るな/1歩も引くな)を家訓とする頑固な家長ヘンリー(ヘンリー・フォンダ)は木から落ちて片腕ギプス状態だが、毎朝4時半に、長兄ハンク(ポール・ニューマン)と従兄弟のジョー・ベン(リチャード・ジャッケル)を叩き起こし、仲間と共に伐採に向かう。
ハンクの妻ヴィヴ(リー・レミック)と、ジョー・ベンの妻子が家を守っている。

町のほとんどの組合員がストを決行しているが、スタンパー一家だけは、業者と約束した期限までに伐採・納品を間に合わせるべく日々作業を継続しており、組合長・組合員と一触触発の状態。

ある日、ハンクの腹違いの弟リーランド(マイケル・サラザン)が突然訪れ、そのロン毛をイジられつつ、ヘンリーの指示に従い、伐採を手伝い始める。

とある相談をした知人が自殺をほのめかしていたが、相手にしないハンク。彼は半分自殺のような事故死をしてしまう。

この機に伐採を休むべきだと訴える妻ヴィヴだが、男たちは変わらず木を切りに出かけ、大きな事故が発生。
ヘンリーとジョー・ベンが・・・

ある苦しみを抱えていたリーランドと、ハンクらの行動に絶えられなくなっている妻ヴィヴの交流。

組合や町の人との対立を抱え、家族の大きな犠牲を払いながらも、仕事の約束を守ろうとするハンクの行動は、いかにも頑固な一族の血筋。

伐採シーンや、壮大なラストはオレゴンならではの大自然と男の世界でした。

※『ウェンディ&ルーシー(ケリー・ライヒャルト)』でドーナツショップにいる男が読んでいる本が本作の原作小説、という山崎まどかさんのコメントを見かけたルートでたどり着いた作品です。
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