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ヒポクラテスたちのikoanのレビュー・感想・評価

ヒポクラテスたち(1980年製作の映画)
3.5
大森一樹監督、古尾谷雅人主演、医学生の青春グラフィティー!1980年の作品。いや〜懐かしいと言うか、知ってる顔がたくさん出てきます。うーん、80年の作品とは言え、中身はまんま70'sテイストで、京都の医学生達の青春群像が、あの頃の青春テレビドラマ的に綴られていきます。医者になるべきかと言う個人的な悩み、社会や体制への反発、恋人の妊娠と、同じ頃の金八先生では中学生でも抱えている問題が描かれ、ちょっと恥ずかしいけど、今はない学生同士の絆と言うか、いい感じの連帯感が羨ましくも思います。ああいう人間関係ってなんかいいですよね。
当時、既成の映画会社からでは無く、彗星の如く登場した大森監督、僕なんか、スピルバーグの様になって行くのかと、羨望の眼差しを送り期待したもんですが。やはり日本の社会はそれを許さなかったのか、本人の、才能の問題なのか、北野武の登場まで、日本映画界の殻を破る世界レベルの監督は現れなかったようですね。
でも大森一樹の登場は当時、多くの若者に希望と勇気を与えた様に思えてなりません。一発逆転の傑作を是非とも物にしてほしい、気になる監督です。
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