凛太朗

機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編の凛太朗のレビュー・感想・評価

4.0
『本気』と書いて『マジ』、『宇宙』と書いて『そら』と読む。
劇場版三部作最終章。
ホワイトベースはジャブローから宇宙へ。
リック・ドム12機中9機を撃墜するアムロ。NTとしての自覚と覚醒。
同じNTであるララァとの出会い。

ソロモンにてIフィールドを展開するビグ・ザムにコア・ブースターで特攻するスレッガー。

スレッガー「悲しいけど、これ戦争なのよね。」

かっこよすぎるよスレッガーさん。だけどミライさんとのあんなやり取りがあった後で直ぐにこれは、悲しすぎるよ。
対する大型MAビグ・ザムを操るドズルもドズルでかっこよすぎるよ。
愛娘ミネバを妻ゼナと共にソロモンから脱出させ、ビグ・ザムは私が預かると言って単騎で突撃。ソロモン陥落を悟ったのか、あまりにも武人すぎる。理想の上司像の一つなんじゃなかろうか。

ドズル「ジオンの栄光。この俺のプライド。やらせはせん。やらせはせんぞぉ!」

ララァにとっては遅すぎた、アムロにとっては突然すぎた二人の出会いと戦い、そして別れ。
ララァはシャア以上、もしかしたら自分以上のNT能力を持ち、共感しあい惹かれ合うアムロと出会ったことで、シャアより先に出会えてたら戦場で戦うこともなかったかもしれないという思いからの遅すぎたという発言なのかな。
アムロにとっては、共感しあえたり惹かれ合うということがそもそも初めての体験。突然すぎたと感じるのも分かる気がする。

ア・バオア・クーにて、連邦対ジオン最終決戦。
アムロとシャアの戦いにも一応の終止符が打たれる。
最後の脱出シーンは、何回観てもいいですね。

アムロ「ごめんよ、僕にはまだ帰れる所があるんだ。こんなに嬉しいことはない。わかってくれるよね?ララァにはいつでも会いに行けるから。」

この台詞、裏を返せばホワイトベース隊の元以外には帰れる場所がないし、戦争によって帰る場所を失った人間は山ほどいるってことで、とても感動的てすけどとても悲しい。

テキサスコロニーでマ・クベのギャンとの対決がなかったり

「あれは、いいものだぁ」

が聞けなかったりもしますが、三部作最終章もやはり面白い。
ミラとブライト、カムラン、スレッガーという3人の男とのやり取り、シャア(キャスパル)とセイラ(アルテイシア)の関係、ハヤトのアムロに対する本音、シャアとザビ家の確執、アムロ、ララァ、シャアの三角関係等々、相変わらずのヒューマンドラマっぷりにも目が離せません。
凛太朗

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