風来のリヨナ

シナモン the movieの風来のリヨナのレビュー・感想・評価

シナモン the movie(2007年製作の映画)
3.7
”シナモンが映画になるよ♡”じゃないよ

空から降ってきた不思議なふわふわ生物が、カフェ・シナモンのオーナーである女の子・アンナさんの自転車カゴに着地。取り敢えずはカフェに連れていき、お友達の不思議生物たちにも引き合わせることに。

名もなき彼を”シナモン”と命名し、和気あいあいのお菓子作り…それを良く思わないのが、森の魔法使い生物のチャウダーくん。彼の放った魔法が化物を召喚し、一同はお菓子の国へ…みたいな。



曰く、「狂気である」「トラウマである」そんな噂の囁かれる、皆さんご存知サンリオのあの方、シナモンさんの映画となります。本当に怖くて笑う。

少し不器用な魔法使いくんの魔法で謎の怪物が出現!皆で謎のお菓子の世界に迷い込んじゃった!的な話ですが…およそあのシナモンから想像しうる甘い世界では全く無い。

小手調べと言わんばかりに触手バキバキに絡め取られ「苦しい…」と呻くアンナさんのガチリョナに始まり、以降も、人面樹、オーブンでの焼死未遂、無限の廊下などなど…悪夢そのものとしか言いようがない要素のオンパレード。これがお菓子の国の話かほんとに。

そもそも敵ビジュアルが怖すぎる上に、色使いもひたすらに薄暗い。そのクセして音楽だけがシナモンっぽい能天気さ…というミスマッチ具合も、まさに不協和音的な恐怖感があり、一生不穏。

狙わずにこうなっちゃったならまだしも、どう考えてもターゲット層である幼児に対して悪意が無ければこんな作品にならない感じがして、普通に邪悪な気がします。怖い

個人的に気に入ったのは、アンナさん絞め上げのえっちさ、人面樹に食われるところです。
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