ぬーこ

スタンド・バイ・ミーのぬーこのレビュー・感想・評価

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)
4.3
死体を探しにいこう!

いつも秘密基地に集合する少年4人よ2日間の旅路。
線路伝いに少年たちは歩いていく。橋を渡り、沼を越え、森の中へ。
旅の中で語られる死んだ兄へのコンプレックス、教師からの裏切り、父の尊厳。少年達のトラウマや大事なものが見えてくる。

小さい頃って、自分しか見えてない気がする。思ったことを口に出すし、否定されるとすぐに怒る。
しかし街を出ることで未知に触れる。汽車、夜の闇、蛭、そして死体。
友と目的を果たしたことによりゴーディとクリスは兄を克服していく。

あらゆるアニメの王道ストーリーを見ているかのよう。自然とこの映画に似ちゃうのかな。

それと一言、クリス、最高に良い奴だった。こんな友人が近くにいたら、人生は素晴らしいものになるだろう。


○解説見て  
人物の顔の向き
右向き、右に視線→過去を見ている
左向き、左に視線→未来をみている
最初、作者は右向き→回想
最後、子供が話しかけると作者の顔が左向きにかわる

本編は作中、作者のフィクション要素ある。焚火のパイ食い競争の話を離した後クスリと笑う。スタンドバイミーの話をタイプで打ち込んだ後クスリと笑う。

かつては死体を見つけたが匿名で届けた。でも今は親友だったクリスの死から物語を着想して発表しまう。おとなとは残酷。

最も残酷なものは時間
あの時の友人とは中学になって疎遠になる

記憶は絶対ではない
今を生きるために過去を美化したり、トラウマ化する。正確な記憶を持っている人はいない。

何で本作を見て感動するのか?
大人になってしまった罪悪感から

フィクションが面白いのは作者が持っている純粋性を失われることにより感動する。
読者は大人になって失ったものに気づく

2021.97
ぬーこ

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