かえるのエリー

ジェイン・オースティンの読書会のかえるのエリーのレビュー・感想・評価

3.8
2008/05/03

 読書をほとんどしない私は、もちろんジェイン・オースティン作品を読んだ事はないのですが、読書会に「参加」してみました。一応映画化された「エマ」と「プライドと偏見」は見た事があるのが若干の救い!? いやなに、別に彼女の作品を知らなくても映画は楽しめると思いますが、劇中で討論される6つの作品を知っていたら、よりこの作品を楽しめるとは感じました。

 では、上記のような私がどうやってこの映画を楽しんだかというと、やはりメンバーたちの恋愛模様ですね。最初は顔が似ていたり(よくみると違うのだけどね)、物語がいきなり進んで、読書会が結成されるので、ちょっとついていくのに大変でしたが、ちぐはぐなメンバー構成から始まった読書会の、本の内容と絡めた個々の恋愛観に、だんだんハマっていきました。

 入り口でつまずかない為に、さらっと6人のメンバー構成を書いておきますね。

・会の創始者、リーダーとも言える「バーナデット」
・独身主義で犬のブリーダーをしている「ジョスリン」
・突然旦那に別れを告げられてしまった「シルヴィア」
・シルヴィアの娘でレズの「アレグラ」
(上記4人は元からの友人)
・バーナデットとひょんなことから知り合った「プルーディー」
・ジョスリンがシルヴィアの新しいパートナーにと誘った唯一の男性メンバー、「グリッグ」

 この読書会なるのも、最近アメリカで流行っているとか。上記のようにまとまってそうでバラバラなメンバーが討論をできるのも、やはり文化。日本ではこうはいかないでしょね。

 この予告を何度か見た時、気になっていた彼女、あぁ、プルーディーって「プラダを着た悪魔」でメリルにこき使われてた彼女ではありませんか~。この作品でも、前半はとんでもないことになってますな。でもハマリ役!? ただあの老けた学生への好意はちょっと理解不能(苦笑) その他、もの凄いスターが出てる訳でもないのですが、群像劇にはマッチしていますね。

 ジョスリンの恋愛以外の部分はかなり端折られている気もしなくもないですが、色々な愛の形を楽しめて、最後はホンノリと幸せになれる・・・そんな作品でした。