ハレルヤ

帰らない日々のハレルヤのレビュー・感想・評価

帰らない日々(2007年製作の映画)
3.7
大学教授の主人公イーサン。息子を轢き逃げ事件で失い、自身も家族も悲しみのどん底に叩き込まれる。一向に事件の捜査が進行しない事に業を煮やし、弁護士に調査を依頼するが、その弁護士は実は轢き逃げ事件の加害者だったというサスペンスドラマ。

ホアキン・フェニックスにマーク・ラファロ。ジェニファー・コネリーとエル・ファニングという実力派勢揃いの豪華な布陣。当然各々の演技の素晴らしさは本作の大きなポイント。

息子を突然奪われて悲しみに暮れながらも、その一方で犯人に激しい憎悪を燃やすホアキンはやはり一級品の演技を見せてくれます。

不注意から轢き逃げ事件を起こして、思わず逃げてしまい後悔と罪悪感を胸に抱く弁護士ドワイト。しかし息子と会えなくなる事から自首までに至らず悩み苦しむ姿をマーク・ラファロが巧く演じきっていました。

轢き逃げ事件の被害者と加害者双方の苦悩をよく描けていましたし、ここは「ホテル・ルワンダ」のテリー・ジョージ監督らしさが出ていたと思います。

互いの感情が炸裂するラストも緊迫感と切なさが胸を打ちました。やっぱりキャストの力は本当に大切だと実感。

いくらなんでも世間狭すぎだろと突っ込みたくなる偶然もありますが、事故というものはいつ自分が加害者にも被害者にもなり得るもの。そこで自分だったらどうする?どんな感情になる?など色々とじっくり考えさせられました。
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