垂直落下式サミング

オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダーの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

2.8
電王お得意の過去改編もの。新電王に連れられて過去へいったオーズとアンクが、不注意からメダルを紛失したことで、過去の宿敵「ショッカー」にグリードの力を与えてしまう。もとの時代に帰ってくると、そこはより強力な組織となったことで壊滅を逃れた大ショッカーが支配する日本となっていた。日本を救うため、もう一度過去へと戻って歴史修正を試みるのだが…。
電王かディケイドを絡ませとけば、縦軸も横軸もなんでもアリだから、ムリクリな設定でも取り敢えずライダーという名前のやつは横に並ばすことができるようだ。佐藤健じゃなくても、モモタロス出しときゃ電王なんだもん、便利~♪
初代ライダーが、別格ゲストっぽい扱いで活躍するのがいい。平成ライダーたちのなかには、子供とか好きじゃなさそうな病んでるヤツがちらほらいるのに、1号2号が駆け付けて「君たちもう大丈夫だ!」って言ってくれると、確かな安心感がある。
幹部のブラック将軍は、日本一の斬られ役の福本清三が扮する。これで仮面ライダーにもやられたのか。と思ったら、人間モードもそこそこにヒルカメレオンに。アンタの正体は、ほんとガッカリ。他の幹部はみんなカッコいいのに…。
つーか、よぼよぼじゃねえか!どっちかっていうと死神博士(失礼)それはそうと、この人はゲルショッカーだもんでね。そういうところ、なんか作品理解度低いなっていうのが伝わってきちゃう。
あと、主役の渡部秀さん最初のころは演技ふつうに素人くさいんだね。子供たちを庇うときのわざとらしい息切れした感じとか、ちょっと恥ずかしかったな。
ラストもご都合主義が過ぎて、むしろ欺瞞的。「少年仮面ライダー隊が来たぞ!」って子供の勇気のおかげで、なに物事が好転しそうな雰囲気だったのに、1号2号が40年くらい洗脳されたふりして悪に加担してましたって、それはそれで恐ろしい裏切り行為だと思いますけど…。
いーじゃん、こっからタイムパラドクスの整合性なく次々と歴代ライダーぜんぶを雑に出してくんだから「子供の勇気によって奇跡起こっちゃいました。」ってことにすれば。
ダブルは前年だし、電王は人気だからって、変身までしっかり尺もらっててズルい。一方でイナズマンとかキカイダーとかの扱いめっちゃ雑で、とりあえずスーツ作ったから撮っといた感じ。キャラ人気格差がハッキリあらわれてる。せちがらい世の中よのう。