鍋レモン

ディープ・インパクトの鍋レモンのレビュー・感想・評価

ディープ・インパクト(1998年製作の映画)
3.6
⚪概要とあらすじ
巨大彗星の衝突によって大破局を迎えた地球の最後の日々の人間模様を描いたパニック大作。

巨大彗星が地球に接近。このままでは、あと1年で衝突してしまう。地球側は宇宙船で彗星の軌道修正計画を発動するとともに、万が一に備えて大型地下避難都市を建設するが、そこに避難できるのは100万人までで、しかも50歳以下という年齢制限もある。人々がパニックに陥っていく中、彗星は刻々と地球に近づいていく…。

⚪キャッチコピーとセリフ
“海は立ち上がり 都市は沈む 残るは希望のみ...”

「2日間だけ待って欲しい」

⚪感想
パニック作品。

パニックものでありながらメインの登場人物の細かい物語にスポットライトが当たっている。B級パニック映画であれば大勢の人間が騒ぎ立てるシーンが多いが今作は前半はただただなすすべもなく見守る状況、後半は逃げるシーンもあるがスポットライトが当たっている登場人物を中心に。

リーリー・ゾビエスキーやイライジャ・ウッド、ティア・レオーニ、モーガン・フリーマン、ロバート・デュバル。

彗星を見つけたリオを演じたイライジャ・ウッドの吹き替えが石田彰さんだった。1998年だからか声が可愛い。
イライジャ・ウッドもまだ青年と言った感じで目がキュルンとしている。

大統領役にモーガン・フリーマン。知っている限りで3作くらい大統領役を演じている。

『天使のくれた時間』のティア・レオーニ。前に観た時と髪型もスタイルも完全一致な気が。

ベテランパイロットであるロバート・デュバルがいい演技をしていた。怖そうに見えて優しいおじさん。

主に3つのパイロット、彗星を見つけたレオ、キャスターとなったジェニーの物語。
それぞれの家族や周囲との関わりが感動する。

今作の2か月後に公開された『アルマゲドン』と似ているが、アメリカの映画作りのシステムに原因があるそう。アメリカ映画では、1つの映画作品に20から30人の脚本家が関わるという制作方法をとるそうで、同じアイデアをもとにして別々の映画会社でそれぞれが製作が開始された結果こうなったとか。

地球滅亡となればその前に自ら死を選ぶ人もいるだろうし、何をしてもいいと考え犯罪を行う人もいるだろうなと。



⚪以下ネタバレ



冒頭で彗星に気づいた博士がトラックにぶつかって死んでしまったの可哀想。電波も悪くて誰にも伝えられずムズムズ。扱い雑すぎる。

メサイア計画でのパイロットたちがベテランと若手で仲を深めていくのが良い。『白鯨』を読むシーン。
目が見えなくなってしまったパイロットは最後のシーンで奥さんと赤ちゃんと話すシーンも切なかった。隣のパイロットが赤ちゃんの持っているぬいぐるみを教えてあげるのが良かった。

ジェニーと家族の物語は複雑。ジェニーの両親が離婚していなければ母は自殺を選ばなかったかもしれないし。
ジェニーは避難の際娘がいたベスに避難を譲る。ジェニーは思い出の海へ。そこに父がいて、母の死で父を許せずにいたが写真をきっかけに和解。

リオの家族も辛い。もちろんリオの家族はみんなで居たいけどリオの思いを尊重してお金になるものを全て渡し、「死ぬんじゃないぞ」抱きしめる。さらにの家族も娘と新しく生まれた子供を託し見送る。
この2人の両親めちゃくちゃステキ。

以下ストーリー。
高校生リオが新しい彗星を発見し、天文学者のウルフ博士が確認依頼を。博士は彗星の軌道に驚愕する。しかし、博士は交通事故で死ぬ。
その後別の人物の物語に、スキャンダルを暴こうとする一人の女性ジェニー。ジェニーは連行されてしまうが、2日後の記者会見で最初に質問をできる約束をし開放される。ジェニーは両親が離婚をし、新しい母親はジェニーの2歳年上だった。彼女が追っていたエリーはE.L.E.(Extinction-Level Event, 種の絶滅級の事象)のことであったと知る。
大統領の会見は彗星が軌道を変えなければ1年後に地球に直撃するということであった。メサイア計画という地球直撃を回避するための宇宙船を既に準備し、対策していた。パイロットたちはベテランの一人と若手たちであまりいい雰囲気ではなかった。
彗星の名前はウルフ=ビーダーマン彗星と博士と発見者のリオの名前から名付けられた。
ジェニーは報道キャスターになり、メサイア計画のニュースを伝え、レオたちはそのニュースを観る。メサイア計画ではパイロットが1人死亡し、彗星を2つに分けただけで終わってしまう。さらに爆発の衝撃で宇宙船とも連絡がとれなくなる。
大統領は再び会見を。核ミサイルによるタイタン作戦とノアの方舟のような地下居住施設を計画していた。しかし、地下居住施設は20万人が専門技術や才能に優れた人物、80万人は50歳未満の男女を抽選でということだった。その後タイタン作戦は失敗。
リオら家族は彗星の発見者として選ばれたらしかった。サラの家族は選ばれなかったがリオがサラと結婚し、頼み込んでみることで希望が見えた。しかし避難の際、妻となったサラのみでサラの家族は避難で気ないことを知る。レオは家族とバス乗るが降りた後、戻ることを決意する。
世界では様々な事件や事故などのニュースが。
ジェニーは61歳で抽選の対象外であった母が自殺したことを知る。ジェニーは避難の際ベスに譲り、思い出の海で父と会い和解。
1つ目の彗星が直撃し、自由の女神は津波に飲み込まれる。
メサイア計画の宇宙船はもう1つの彗星を破壊を。彼らの突撃に寄って2つ目の彗星は粉々となった。
被害は甚大であったが再建を。

⚪鑑賞
フジテレビで鑑賞。
鍋レモン

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