◆あらすじ◆
1971年のロンドン、中古車屋を営むテリーは金銭的に困っており、暴力的な借金の取り立てを受けていた。そんな中、テリーのもとに元恋人のマルティーヌが現れ、銀行強盗する計画に誘われる。テリーは仲間を集めて銀行の地下金庫を狙う計画を実行するのだが、テリーはマルティーヌの動向に疑問を持っており...。
◆感想◆
銀行強盗が襲った地下金庫に政府や王室のスキャンダル資料が隠されていたというストーリーであり、テリー率いる銀行強盗団が地下金庫にたどり着くまでの過程と銀行強盗後に多くの関係者たちがテリーたちに襲い掛かる緊迫した展開が続くので最後まで飽きることなく観ることができました。
主人公のテリー(ジェイソン・ステイサム)は元々悪党だったが足を洗って中古車屋を経営している人物で、経営不振により元恋人の銀行強盗の計画にのっかります。正直、かなり安直に動く人物に見えて、ストーリー中盤以降の警戒心の強い姿と符合せず、一貫性のないキャラクターのように見えました。
ケリーは昔の仲間を集めて銀行の地下金庫から金品を強奪するために地下を掘り進めていく展開は昔ながらの強盗の手口となっていて、悪いことながらハラハラドキドキが楽しめました。警官が近づいてくるときのケリーたち全員が息を止めるようなシーンは緊迫感があって良かった。
一方、マルティーヌ(サフロン・バロウズ)は政府の役人の依頼で地下金庫にある王室のスキャンダル資料を奪うために計画をテリーに持ちかけたのですが、その地下金庫にはそれ以外にも多くのスキャンダル資料があって、多くの悪党たちの関わりが判明します。マルティーヌ自身はそれを認識していなかったのですが、これがストーリー後半の悪党たちの強襲を招きます。
ストーリー後半はテリーは仲間たちの命とスキャンダル資料を天秤にかけた悪党たちとの駆け引きが繰り広げられます。テリーの仲間が悪党に捕まって拷問を受けるシーンはとても痛々しくて、命がけであることが分かるようになっていて緊迫感が一層増していました。
ラストは都合良過ぎる感じも否めませんでしたが、実話ベースらしいので文句のつけようがないです。
アクションシーンがほとんど無かったことが残念でしたが、スケールの大きな銀行強盗のストーリーの面白さがあって良かったと思います。
鑑賞日:2025年2月25日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2024年1月6日)