湯っ子

ルナ・パパの湯っ子のレビュー・感想・評価

ルナ・パパ(1999年製作の映画)
4.8
また、映画の魔法と出会うことができた幸せ。
海の近く、乾いた大地の街はおとぎ話の世界のよう。主人公は観る人全てが恋しちゃうチュルパンちゃん。いかついお父さんと戦争後遺症を抱えるお兄さん、そしておなかの大きな彼女と恋に落ちたドクターがみんなで彼女と赤ちゃんを守り、そして命をつなげた。
どったんばったんうるさくて、次の瞬間に何が起こるかわからなくて、チュルパンちゃんのくるくる変わる表情や全力ダッシュに目を奪われているうちに、お話は「飛ぶ」。うわー、すごいものを観てるぞこれ。解放感と幸福感に包まれながらも、同じくらい切ない気持ちにもなる。
ルナ・パパ、お父さんはお月さま。おとぎ話は悲劇だらけの現実を生きるためのお守り。
たくさんの血と涙を流したお母さんたち、命がけで守ってくれたお父さんたち、生まれてくるすべてのこどもたち、お誕生日おめでとう。
湯っ子

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