もこもも

続・男はつらいよのもこもものレビュー・感想・評価

続・男はつらいよ(1969年製作の映画)
4.4
実の母親との再会と恩師の娘・夏子への恋を描いた男はつらいよシリーズ第二作

この作品が素敵やったのか、
2作目にしてもうこのシリーズが
大好きになったのか分からんけど、
笑えるシーンは声出して笑えて、
悲しいシーンは胸が苦しくて、
めっちゃ心温まるシーンもあって
こんな素敵な作品があるのってくらい
とっても、とっても素敵な作品やった

「顔で笑って、心で泣いてってよ
 そこが渡世人のつれぇところよ」

スタッフロールの字体にしても
テーマソングにしても寅さんの姿にしても
2作品目やのにオープニングでもう
愛おしさを感じちゃってる
1作目から好きやったけど2作目で
叔父さんがめっちゃ好きになった
おじさんの気苦労に同情するし、
おじさんの「バカだねぇ」が大好き
「これで飴玉の1つでも買いな」って
満男のために大金を渡す寅さんが粋で
痛い出費やったのも含めてかっこいい

「どこの世界にな、自分の子供を
 喜んで放る親がどこにあるんじゃ」

1作目でちらっと言ってたけど
寅さんは結構複雑な家庭事情で、
実の母親と再会して言い争うシーンは
どっちも辛そうで、悲しそうで、
胸がぎゅっと締め付けられた

悲しみに暮れた寅さんが
帰ってきた時のみんなの心遣いというか
お母さんが禁句のわちゃわちゃした感じは
笑っちゃあかんけど笑っちゃう
こんだけ心配してくれる人がいるのが
寅さんにとって、大切なこと

「お前と一緒に、二人で泣こう」

うなぎが釣れたシーンめっちゃ好きやけど、
その後の先生の死は悲しかった...
寅さんと飲む時の楽しそうな姿も
母親に会うように寅さんを説得する言葉も
寅さんに説教する姿も胸に残ってる
お師匠の言葉も胸に残ったなぁ...

「お父さんがどんな顔するかとっても見たいわ
 でも、もうそのお父さんはもういないのね」

ラスト、睨み口を叩きながらも
お母さんと仲良く歩く寅さんに
胸がじわーってめちゃめちゃ心温まった
このラストシーンほんまに大好き

「悲しいのは誰も同じだ
 しかし一番悲しいのは、
 一番泣きたいのはあの娘さんだ
 その娘さんが涙一つこぼさずに
 きちんとしておられるのにお前は何だ?
 それでも男か?
 こういう時こそお前が
 しっかりせんといかんのじゃないか
 それぐらいのことが分からんほど
 バカじゃなかろう」
もこもも

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