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判決前夜/ビフォア・アンド・アフターのTのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

未熟な家族愛が招いた罪。

「子供を守るためなら罪を犯すことも厭わない」という姿を息子に見せることが、息子のためにならないことを理解できていない点で、あの父親は未熟だと感じる。ああいう守り方をすると、「大切な人を守るためならどんな悪事を働いても構わない」というかなり邪悪な思想が息子に伝わるので、息子を目の前の有罪判決からは守れてもその後の成長に有害なものを残す。父親特有のああいう弱さは感情的には理解できるけど、肯定はしたくない。
とはいえ人間描写としてはすごくリアルで素晴らしいと思う。

「全員無罪!ハッピーエンド!」じゃなく、司法の判断がそれなりに道徳として納得いくものなのが良かった。

エンタメ映画ではないな。
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