豪華俳優陣による名作ケイパー映画の続編、寄せられる多大なる期待に反してその出来は粗末な物。
前作も世間の評価を鑑みた上でウェルメイドさとは無縁のポップコーンムービーとして作品としては終始している所謂 外面だけの映画と受け取っていたのですが、本作は前作の見事な点を尽く削ぎ落とした作品となっており冗長な会話と面白味のない人間ドラマに無駄に複雑なプロットと残念な続編として非常に良質なガッカリ映画となっています。
前回の華麗な盗走劇を無にする起点の作り方も如何な物かと思いますし、地続きの作品としての強味をこれといって活かせずに新しい要素を積むだけの作品となっていたのも個人的には残念でしたね。
もっと上手く出来ただろ。
時系列のシャッフルも物語の構造を複雑化させる為の手法として見え見えなのもスマートさの欠けらも無いそれでしたし、難解な映画として作る下地も半端な娯楽映画としての趣が強いからどっちつかずの作品になってるのもなぁ……。
ブルース・ウィリス役のブルース・ウィリスとジュリア・ロバーツを演じることになるテス(演:ジュリア・ロバーツ)の邂逅シーンが作品のハイライトな辺り、構造のみに注力した作品でしかないように思えました。