もやし

ワン・フロム・ザ・ハートのもやしのレビュー・感想・評価

ワン・フロム・ザ・ハート(1982年製作の映画)
4.6
なんかちょっと変な映画だった。
面白かったけど。
有名な監督のミュージカル映画。

出会って5年目のちょっと倦怠期入ってる感あるカップルが割と重めの喧嘩をして、もうガチで別れようかみたいな感じになったらたまたまその日に二人共良さげな相手が見つかっちゃって、って話。
男女の感じがやたら生々しくてわーってなった。
昔はかっこよかったけど今は腹も出てるし、あなたは人の話を全く聞かないし退屈な人間だとか、お前だって昔は毛の処理をこまめにしてたけど今じゃとかうわーってなる。
男の方は世界が狭めで堅実で、女性からしたらケチで退屈な男になるんだろうな。
女性の方はたまには海外旅行とか行ったりしたいし綺麗な家に住みたいみたいな夢のある感じ、悪く言えば現実を見ない。
どんな華やかな所に旅行に行ったってクズ女はクズ女のままだって台詞があってほんとそれだけは言っちゃ駄目だよって感じだけど笑
男もお前は退屈な男だって言われるほどキツいことないよね。

新しく出会った人に好意を抱いてワクワクしてるんだけど、その人達も別にすごく魅力的ってわけではないんだよね笑
というか出てくる人皆結構普通っていう笑
極めて現実世界に近い感じね。

でも情緒的な音楽やら綺麗な風景とか踊ったりやらあるから結構ドラマチックに映る。
会話も地味ながら切実で響く。
皆自分普通だなーとかどこかで思いながら嫌気が差しつつもなんとか頑張って自分の人生生きてくしかないんだよね。
人生の不毛さを描きつつもとてもロマンチックな映画でした。
もやし

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