オトマイム

賭博師ボブのオトマイムのレビュー・感想・評価

賭博師ボブ(1955年製作の映画)
4.0
老境に差し掛かった賭博師に巡ってきた一世一代の大勝負!肩の力が抜けた軽妙洒脱な味わいが心地よい。イザベル・コーレイがふわふわした独特の魅力をふりまいている。押せばなびくような危なっかしい、孫ほど年若の彼女に手を出さないボブが渋い。
クローズアップされたルーレットやカードにまで生命が吹き込まれたかのような柔らかなアンリ・ドカのカメラ。カジノでの目線/カードをさばく手元/目線/チップの回収/目線/勝利金を積み上げる、の細かい切り返しが緊迫感あってドキドキした。オチもしびれる。夜の印象が強い作品だけれど終盤、朝陽を浴びるイザベル・コーレイのすがたが美しい。メルヴィルはこれまで観たのはどれもおもしろい。