ちゃんみ

籠の中の乙女のちゃんみのレビュー・感想・評価

籠の中の乙女(2009年製作の映画)
3.9
名前すらなく家に閉じ込められて育てられる姉弟たち。
弟の性処理のため連れられた1人の女性をきっかけに、父親の独裁は少しずつ狂いだす。

といっても、救済者が現れる勧善懲悪展開ではなく、独特な空気感でぬるぬると進むストーリーがなんともヨルゴスってる。

ドキュメンタリーみたいな手ブレ、ギリシャの田舎?(土っぽい街とハゲ山のイメージ)というロケーション、著名でないギリシャ人のキャスト、これらの全てがまた、「どこかで起こっていそう」な奇妙さを引き立てる。

ヨルゴスおきまりの「こじらせ家族」「変なダンス」だけど、今までの作品を観ると「哀れなるものたち」は、だいぶポジティブ家族(擬似ではあるけも)になってるやん…!となんだか少し安心。
監督が家族へのコンプレックスを、少しでも映画人生の中で昇華していってることを願う。。
ちゃんみ

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