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オーソン・ウェルズの オセロのchaooonのレビュー・感想・評価

3.8
今月下旬上映予定のNTLive版の予習として鑑賞。

ムーア人の将軍オセロは愛するデズデモーナと結婚するも、彼を妬む部下イアーゴーの策略で、妻の不貞を信じ込み嫉妬に駆られて破滅していく様を描いたシェイクスピアの4大悲劇の一つ🎭

傑作戯曲をオーソン・ウェルズ監督・主演で描く🎥
劇中劇で触れたことはあったのであらすじは知ってたけど、きちんと観るのは初めてのオセロ👀
他の3作は結構映画やら舞台やらで何度か観ていたけど、オセロは映画化はされてても現在は手軽に視聴出来ないものが多いな🤔
今回で4大悲劇ようやく制覇🙌
あのボードゲームのオセロもこの戯曲が名前の由来とは知らなかった○●!

オーソン・ウェルズ監督作も初めてだったけど、1952年の映画なのに洗練されてて全く古さを感じないからびっくり😳
むしろ映像技術がない分、アングルとかカットの繋ぎに細部までこだわりがあって素晴らしかった👏
前半は特にかなりカットが多い印象で、こだわった映像をふんだんに惜しげもなく切り替えていくのでスピード感があってサクサク進むのも退屈しない要因かも!
モノクロ映像が作り出す陰影も美しい🖤
心の闇に飲み込まれていくの表すようなオセロの苦悩の顔のアップ、罪を犯し罪人となったことを示唆するような鉄格子と重なるオセロの伸びる影。
息を呑むようなショットが多かった✨
これがオーソン・ウェルズか!!!!✨✨✨

オーソン・ウェルズ演じるオセロの将軍としての重厚感や、妻を愛しているが故に嫉妬や疑いの心が溢れ出ていき、怒りとして爆発する様は凄みがあった。
声も低くて響きが良いのね😌✨

それにしてもハンカチにこだわり過ぎだけどね🤪
もちろんハンカチはデズデモーナへの愛の象徴であるんだけど。

憎い相手に刃を向けるのではなく、疑いという毒を言葉巧みに耳から流し込む👂
言葉の魔術師のようなシェイクスピアだからこそ映える物語に感じた。
相手を狂わせ策略に嵌め、貶める。
人の善を巧みに誘導し、悪に転じさせるのも恐ろしいやり方だわ。
愛する女性の言葉ではなく、自分を憎む相手の言葉を信じてしまうなんて、なんという皮肉か。
当時の女性の立場からしたらそうなるのも仕方ないのか🤔
それとも人間とは生来、善良ではなく悪徳を備えた存在だっていう人間の深層心理なのかな〜。
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