Hiromasa

バファロー大隊のHiromasaのレビュー・感想・評価

バファロー大隊(1960年製作の映画)
5.0
『バファロー大隊』に限らずジョン・フォードが描く「正義」は、ごく限定された条件のもとにある。この映画では黒人の「バファロー大尉」が理想的な軍人像として登場するが、このとき「人種」や「正当防衛」の問題はかっこに入れられ、無視されている。つまりここに「普遍的」なテーマを持ち出せばいくらでも批判できるわけだが、それは実に不毛だと思う。私たちに可能なのはどこまでも限定されたものとしての倫理的なアクションであり、フォードの映画はあくまで具体的なものとして見られるとき初めて普遍性を持つ。
あと、休憩時間になった途端に裁判官たちがギャンブルをやり始めたので笑った。
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