ファンタスティック・フォー二部作の第1弾
MARVELコミックス原作の映画化。1994年ロジャー・コーマン制作のテレビ映画『ザ・ファンタスティック・フォー』以来の2度目の映画化作品となっている。
宇宙学者リード・リチャーズは太陽フレアと生物の進化についての研究をしていた。数週間後に来る太陽フレアを観測するため彼は大学の同級生で起業家のヴィクター・フォン・ドゥームに協力を求める。そこには元恋人のスーザン・ストームの姿もあった。リードはヴィクターとスーそして親友のベンとスーの弟ジョニーと共に宇宙へと旅立つ。ステーションに到着した一行だったが予想よりも早くに太陽フレアが来たことにより対策が間に合わず自らにフレアを浴びてしまう。なんとか地球に生還した5人だったが身体にそれぞれ特殊な力を宿してしまう。特殊能力に動揺を隠せない彼らだったがリード、スー、ジョニー、ベンの4人はひょんなことからその能力を使い人助けをし世間からファンタスティック・フォーと呼ばれるようになる。一方、会社の重役から外されたヴィクターはひとりその能力で復讐を違うのであった....
20世紀FOXが『X-Men』『デアデビル』に続きMARVELコミックスのスーパーヒーローチームを映画化。人種問題をモチーフにダーク路線で展開したX-Men2作品と異なり本作はコロンビア制作の『スパイダーマン』のようなコミカルさを入れつつVFXを駆使した躍動感あるアメコミ映画に仕上がっている。MCU以前のアメコミ映画として本作がド派手なアクション面を底上げに貢献していることに間違いない。
ヒーローとしてのオリジンをテンポよく描きつつスーパーヒーローとしての人助け描写、授かった能力への否定と受け入れる気持ち、能力の紹介とチームアップ、ヴィランとの戦いと世間的な評価は低いかもしれないがスーパーヒーローものとしてお手本のような完成度だと思う。
ゴム人間のリードやヒロインのスーを始めクリエヴァのヒューマントーチにザ・シングと4人とも魅力的に描かれている。ドクター・ドゥームのビジュアルもかなり再現度は高いものの能力が電気人間なだけで、魔術も使えなければ、ガジェット戦闘もそこまで無く、MARVEL最強ヴィランの割にはもう少しインパクトがあっても良かっだと思う。
無力化されたドゥームはラトヴェリアへと移送され物語は幕を閉じる。
ザ・シングの「正義の鉄拳タイムだ!」やドクター・ドゥームの故郷であるラトヴェリアの言及などのイースターエッグも散りばめられている。
【登場キャラクター】
リード・リチャーズ/Mr.ファンタスティック
スーザン・ストーム/インビジブル・ウーマン
ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ
ベンジャミン・グリム/ザ・シング
ヴィクター・フォン・ドゥーム/ドクター・ドゥーム
アリシア・マスターズ